私は高校時代まで女性が苦手で、会話することすら、ほとんどできないぐらいでした。それでもモテる人はモテるのでしょうが、私は黙っていても女性から寄ってきてくれるようなタイプの男ではありません。
でも、大学に入ってからは女性と接する機会が多くなり、苦手意識は少しずつ無くなってきました。それから現在にいたるまで、いくつかの出会いがあり、何人かの女性とお付き合いしました。ただ、付き合い始めはいつも私からの告白です。
いえ、正確にはたった一度だけ女性から告白されたことがあります。彼女との出会いは私が26歳の時。プライベートでお祭りの屋台を手伝っていた際、同じ所で働いていた子で、見た目は派手ですが、話すと控えめな印象でした。
仕事中はあまり話すことができませんでしたが、打ち上げで皆で飲みに行った時にたまたま隣の席になり、初めてゆっくり話すことができました。すると、彼女はインターネットの匿名掲示板が好きというマニアックな趣味を持っていたのです。
実は私にも相通じる趣味があり、意気投合しました。そこで近いうちに2人で飲みに行く約束をしたのです。
初めて2人で飲んだ後に・・・
約束の飲みの日です。彼女は相変わらずマニアックな話を続け、私も漏れなくリアクションし、会話が止まることはありませんでした。私の方も彼女の方も、周りにその話題について来れる人がいなかったのです。
散々語り合って店を出た後は、近くの海岸で花火をしました。そして花火が終わり静まりかえった一瞬、真面目な顔をした彼女が敬語で「好きになりました」と呟いたのです。
私も告白する時はいつも緊張していました。伝えた後も鼓動がなかなか収まらなかったほどです。でも、告白を受けた時は意外と冷静でいられました。きっと緊張しながら告白してくれたんだろうなぁと思うと、彼女のことが愛おしくなり、私もすぐに返事を返しました。
出会った日から3年が過ぎ、私達は今年の2月に入籍しました。